NEC Orchestrating a brighter world
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部門を超える共通言語で課題を解決。「RISE Fast」で加速する、NECのカルチャー変革。

部門を超える共通言語で課題を解決。「RISE Fast」で加速する、NECのカルチャー変革。

2018年より全社的な変革に取り組むNECは、スピードと主体性ある組織風土を実現する変革手法「RISE Fast」を導入。迅速な意思決定と自発的な行動を促すこの手法は、部門を超えて議論を深める共通言語として全社に定着しつつあります。実際に現場の社員はどのように活用し、成長へとつなげているのか。変革をリードする2人が語ります。

「変えたい」という想いを形に。現場主導の変革を支える、「RISE Fast」の仕組み

社員の力を最大限に引き出すべく、2018年よりグループ全社を巻き込む変革プロジェクト「Project RISE」を推進しているNEC。中でも「RISE Fast」は、スピードと主体性ある組織風土の実現をめざして導入されました。

その過程でとくに重要となるのが、誰もが自分の意見を素直に発言できる「スピークアップ」の文化を醸成することです。社員一人ひとりは優れた意見を持っているのに、内に秘めたまま埋もれてしまっている。そうした状況をなくし、フラットでオープンな風土をつくる具体的な手法として、「RISE Fast」は設計されています。

この手法を活用し、各部門で変革をリードするのが「チェンジ・ファシリテーター」と呼ばれる存在です。チェンジ・ファシリテーターは、意思決定を担う「スポンサー」と、現場で行動する「メンバー」の橋渡し役となり、議論が円滑に進むよう支援する役割を担います。

みらい価値共創部門でディレクターを務めるDaiki H.もその1人。現在はAIや量子コンピューティングなどのデジタル技術を活用したソリューションの提供に取り組んでいます。NECには2019年にキャリア入社し、自らの意志でチェンジ・ファシリテーターに挑戦しました。

Daiki H.:私は今から数年前、通年公募型のキャリア・マッチング制度「NEC Growth Careers(NGC)」を活用して関連会社に出向していました。チェンジ・ファシリテーターに手を挙げた2024年度は、ちょうどNECに戻るタイミングで、新たな部門に配属されることが決まっていたのです。そのためゼロから人脈を構築しながら、部門全体の経営課題に取り組める貴重な機会だと考え、チェンジ・ファシリテーターに挑戦しました。

※NEC Growth Careers(NGC)について詳細はこちら

以前は任命制で運用されていたチェンジ・ファシリテーター。手挙げ制に移行したことが、大きな後押しになったとDaikiは振り返ります。

Daiki H.:もし以前の任命制のままであれば、長期間出向していた私は対象者から漏れていたかもしれません。所属部門の壁を超え、自ら立候補できる環境が整備されていたからこそ、挑戦のチャンスを掴むことができました。

一方、航空宇宙・防衛事業領域で人材開発業務に従事しているSaki Y.は、2023年度にまずメンバーとして「RISE Fast」に参加しました。

Saki Y.:コミュニケーションをテーマとした活動でメンバーの公募があり、真っ先に手を挙げました。自分の担当業務に留まらず、グループを超えて異なる仕事をしている仲間たちと共通の課題について議論できる。そのことが純粋に面白そうだと感じ、チャレンジしました。

メンバーとしての活動を通じ、「RISE Fast」の有用性を実感したSaki。その経験を周囲に広げたいと考え、翌2024年度にチェンジ・ファシリテーターに挑戦します。

Saki Y.:人材開発において重要なのは、社員の主体的な学びを推進することです。そのためには自ら課題を設定し、解決に向けて行動しようとする姿勢を養うことが欠かせません。「RISE Fast」はまさにそうしたマインドを醸成し、行動変容を促すプログラムです。メンバーでの経験を通じて実感したその価値を、より多くの人に広げるためにも、チェンジ・ファシリテーターに挑戦しようと考えました。

実践の中で掴んだ、課題解決の手応え。現場の変容を支えるファシリテーションの力

配属されたばかりのみらい価値共創部門で、チェンジ・ファシリテーターとしての活動をスタートしたDaiki。部門長とのコミュニケーションを通じ、変革への道筋を立てることから始めました。

Daiki H.:それまで部門長とは面識がなかった中で、まず課題を抽出するために面談を行いました。新参者の私が部門の課題を設定することに難しさを感じながらも、「RISE Fast」のフレームワークを活用し、過去の資料やエンゲージメントスコアなどの客観的なデータを提示しながら対話を重ねました。

その過程で浮き彫りになったのが、各プロジェクトが独立しているために生じていた「組織の一体感」についての課題です。対話を通じて部門長自身の問題意識を明確に言語化でき、最優先で取り組むべき課題の設定までを短期間で実現できました。

部門長との合意形成はスムーズに進められた一方、現場のメンバーを巻き込むのは容易ではなかったとDaikiは明かします。

Daiki H.:プロジェクトの初日、会議室には重苦しい空気が漂っていました。その雰囲気を察しつつ私が趣旨を説明し終えると、突然あるメンバーから「いきなりアサインされたが一体どうなっているのか」と不満の声が上がったのです。驚いて他の参加者にも尋ねてみると、みんな同じ心境だということでした。

しかし、Daikiはこの状況にも冷静に対応します。

Daiki H.:実は、こうした抵抗や不満は変革の過程で必ず起こるものだと先輩のチェンジ・ファシリテーターから聞いていて、事前の研修でも対処法を学んでいました。変革を円滑に進めるための「チェンジマネジメント」の手法です。参加者の納得度を先に高めてから議論を進めるというノウハウが共有されていたため、落ち着いて事態を収拾し、プロジェクトを前向きな方向へ導くことができました。

一方、メンバーを経てチェンジ・ファシリテーターとなったSakiは、部門課題の解決に加えて、社内認定トレーナーとして「RISE Fast」の手法を全社展開する役割も担当。参加者、推進役、そして育成の担い手へと立場を変える中で、自身の意識にも変化が生まれたと言います。

Saki Y.:チェンジ・ファシリテーターやトレーナーを経験して一番大きく変わったのは、物事を捉える視点です。以前は目の前にある自分の担当業務を中心に考えていましたが、活動を重ねる中で、リーダーが描いている将来的な方向性や、部門全体の経営的な視点を意識して物事を捉えられるようになりました。自分の視座を高められたのは、大きな収穫だったと感じています。

現在は100人規模の研修をリードすることもあるSaki。参加者の意識が変わる瞬間に立ち会えることが、活動のモチベーションになっています。

Saki Y.:講座を開始した直後は、「忙しい中わざわざ時間を割く必要があるのか」と、ネガティブな気持ちで参加している社員が多い印象でした。

しかし、自分たちで課題を掘り下げ、解決のためにアイデアを出し合うプロセスを体験すると、「意見を言えばリーダーはちゃんと受け止めてくれる」「声を上げてみる価値がある」と、ポジティブな反応に変わっていきました。こうした現場の変化を直接目にできることが、活動の励みになっています。

一部の活動から、全社の「共通言語」へ。誰もが気軽に活用できる仕組みを整備

DaikiやSakiが実際に体験したように、現場で確かな成果を上げてきた「RISE Fast」。その有用性は、NECグループ共通の行動基準「Code of Values」の実践度を測るサーベイにおいても顕著に表れました。

しかし、「RISE Fast」の運用は従来は任命制だったため、全社員における経験者の割合は約18%と限定的。社内でも「一部の人たちの活動」として認識されていたことから、手法を習得した社員は周囲の理解が得られず、実践しづらいという課題がありました。

この状況を変えるため、2025年度から展開方法を大きくリフォーム。限られた人しか活用できなかった「RISE Fast」を、すべての人が使いこなせる共通言語にすることをめざしています。

具体的には、「RISE Fast」のエッセンスを凝縮した「RISE Fast Lite」を新たに導入。新規ビジネスのアイデア出しや組織のビジョン策定などを議論し、1時間程度で合意形成が図れる手法です。部門単位の全員教育として展開されるため、誰もが同じフレームワークを使える「共通言語化」につながります。

さらに、従来は任命された社員のみが受講していたチェンジ・ファシリテーター研修を、通年で誰でも受講できるよう「オープンコース化」し、若手層からシニア層まで、より多くの社員が「変化」をポジティブに巻き起こし、経営課題の解決に参画できるようになりました。

また、「RISE Fast」の実践テーマ数に応じてチェンジ・ファシリテーターとしての保有資格をグレードアップできる仕組みも整えており、人事システムとも連携しています。これにより、部門長は重要なプロジェクトにチェンジ・ファシリテーターをアサインしやすくなり、社員はキャリアの可能性を広げられるメリットがあります。

こうした制度の転換について、現場で「RISE Fast」を実践するDaikiは期待を寄せています。

Daiki H.:私の周りでは「RISE Fast」の経験者が早速その手法を活用し、プロジェクトを進める動きが生まれています。こうした活動を支えるチェンジ・ファシリテーターという役割は、たとえ担当外の分野であっても、議論を整理するスキルさえあれば解決に貢献できる点が魅力です。

各分野の専門家が集まる場をリードできることは、若手社員にとっても大きな成長の機会です。経験が浅い段階から組織の課題に直接関わる人が増えていくことで、会社が変わるスピードもさらに上がっていくと感じています。

Sakiも同様に、誰もが参加できる仕組みへの変化を歓迎しています。

Saki Y.:「RISE Fast Lite」は、短時間でサクッと合意形成できるため、日々の会議に気軽に取り入れられる点が特長です。それは忙しい現場にとって、活用のハードルを下げる大きなポイントになっていると思います。

また、実践テーマ数によって認定資格をグレードアップできることもモチベーションにつながります。資格が人事システムに登録され、周囲にトレーナーとしての登壇経験などをアピールできることも、キャリアの機会を広げる上で有用だと感じます。

挑戦した人には、さらに大きなチャンスが来る。「RISE Fast」で、手挙げ文化の定着を

「RISE Fast」の全社的な浸透が進む中、NECはエンゲージメントスコアの1つである「Strive」の向上を重要な指針として掲げています。「Strive」とは、仕事において自発的に期待以上の貢献をしようとする姿勢を表す指標です。

「Strive」の向上には、自らが主役となって組織を良くしていきたいと思える環境づくりが欠かせません。そのためにもDaikiは、「RISE Fast」の共通言語化を一層推進していきたいと語ります。

Daiki H.:私が所属する組織は絶えず変化しています。組織や事業が変われば必ず新たな課題が生じますが、そこでトップダウンの指示を待つだけでは本質的な解決には至りません。課題を感じている社員自身がスピークアップし、行動を起こす必要があります。

そうした現場の主体性を引き出すことが、ピープルマネージャーとして私が担う役割だと考えています。そのためにも部門の課題を適切に可視化し、メンバーが自律的に動けるよう、「RISE Fast」の活用をさらに浸透させていきたいです。

一方、トレーナーとして活動の場を広げるSakiも、スピードと主体性を重んじる組織文化をより強固なものにしていきたいと意気込みます。

Saki Y.:1人でも多くの社員に、「声を上げた甲斐があった」「行動した人が得をする」と思える体験をしてもらいたいと考えています。そうしたポジティブな実感が広がれば、個々の力が最大限に引き出され、企業全体の生産性向上につながるはずです。大企業にありがちな「言ったもの負け」という風潮を、「RISE Fast」を通じて「言ったもの勝ち」へと塗り替えていきたいと思っています。

その理想を実現するための第一歩として、Sakiは現場と上位層の双方が行動することの重要性を説きます。

Saki Y.:まずは現状を変えたいと思った時に、誰もが気軽に「話し合いませんか」と発信できる空気を醸成することが大切です。そして、現場の提言を受け止めるリーダーたちが「とりあえずやってみなさい」と背中を押すこと。この双方のアクションが当たり前になることで、スピードと主体性はさらに高められていくと考えています。

声を上げた人の想いが尊重され、挑戦が後押しされる──そんな「言ったもの勝ち」の文化が根付きつつあるNECで、自律的にキャリアを築く面白さを2人は感じています。

Daiki H.:私は2019年にキャリア入社しましたが、当時から社員の主体性を尊重する文化があるのを実感していました。一方で自分からどのように行動を起こせばいいのか、きっかけを掴むことに難しさを感じる場面もあったと言えます。

そうした中で「RISE Fast」を通じ、自ら声を上げることはもちろん、他者の提案に呼応して活動に参画できるようになったことは大きな変化です。この仕組みがあることで、キャリア入社した社員でも早い段階から周囲と関係性を築き、即戦力として活躍する機会がさらに得やすくなりました。これから新たに加わる仲間にとっても意義のある活動だと感じます。

Saki Y.:「RISE Fast」にとどまらず、NECは主体的に挑戦できる機会が豊富にある会社です。そして、手を挙げた人にはさらに大きなチャンスが巡ってくるような、挑戦の好循環があることを自身の経験からも実感しています。

私は「RISE Fast」の活動を通じ、リーダーたちが現場の声をとても大切にしてくれていることを改めて肌で感じました。自ら行動しようとする社員の想いを、会社全体で後押ししてくれる。それがNECの魅力だと思います。

※ 記載内容は2026年3月時点のものです

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