「社会に長く貢献できる仕組みを支える仕事」を軸に就職活動を行ったKazuki O.。現在はNECで航空・宇宙防衛分野の予算管理を担当し、関係省庁への説明資料作成などに携わっています。予算管理業務のやりがいと成長体験に迫ります。
留学経験とモノづくりへの思いが導いた就職活動の軸
大学では経営学を専攻し、特に企業財務やマネジメント会計の分野に深い関心を抱いていました。学生時代の中で最も印象深かったのは、アメリカの大学への留学です。現地では数式の書き方から始まり、考え方や価値観の違いに数多く直面しました。この経験を通じて、個々の価値観を尊重することの大切さを再認識でき、これは今でも私にとって大きな財産となっています。
就職活動を始める際、私は明確な軸を持って臨みました。それは「社会に長く貢献できる仕組みを支える仕事」です。日本が誇るモノづくり文化に強く惹かれ、メーカーを中心に企業研究を進めていました。特に、大学で学んだ経営学の知識をより活かせる職種での入社が可能な企業を重点的に探していました。
NECについて、入社前に抱いていたイメージは少し堅いものでした。インフラ関連や通信など、私たちの生活の根幹を支える重要な事業を多く手がけているため、どちらかというとお堅い会社という印象を持っていたのです。しかし、面接や説明会を通じて社員の方々とお会いする中で、その印象は良い意味で変わっていきました。他の企業以上に社員間の絆が強固で、多くの方から人格面での魅力を感じました。
最終的に入社を決めた理由は、日本のインフラを支えるスケールの大きさに魅力を感じたことが一番でした。また、説明会や面接で出会った社員の方々から、単なる業務遂行ではなく、社会をより良くしたいという強い使命感を持って働いていることが伝わってきました。この熱い想いに心を打たれ、私もこの一員として働きたいと強く思ったのです。
入社後、困難を乗り越えた経験と達成感
入社後は、まず配属先の事業について深く理解するための研修からスタートしました。実際に設備が納入されている施設を見学し、現場での実態を肌で感じる機会を得ることができました。また、客先での勤務経験がある先輩方を講師に迎えた若手向けの事業創造ワークショップにも参加しました。これらの研修を通じて、自分が携わる事業の全体像や、実際の業務がどのように社会に貢献しているのかを具体的に理解することができました。
配属後しばらくして、初めて費用予算の策定を任されることになりました。この経験は、私にとって大きな転換点となりました。数字の根拠を明確にし、その客観性を担保することの難しさに直面したのです。関係者それぞれが持つ前提情報の違いから生まれる意見の相違を調整し、数字が持つ意味を自分の言葉で分かりやすく伝えることの困難さを痛感しました。
何度も検証を重ね、関係者との説明や調整を根気強く続けた結果、最終的には全員が納得できる予算案をまとめることができました。この達成感は今でも鮮明に記憶に残っており、自分の成長を実感できた瞬間でもありました。
予算管理のプロとして成長を実感する日々の仕事
現在私は、社会インフラFP&A統括部で航空・宇宙防衛分野の予算管理を担当しています。この部署のミッションは、予算や業績の適時正確な管理を通じて企業価値の毀損を防止し、さらなる向上に貢献することです。日々の業務では、費用予算の作成及び管理、運転資本関連の推定や分析、そして各種決算業務を主に行っています。
最も印象に残っている成功体験は、関係省庁へNEC側の単金やそれに伴う費用構造を説明するための資料作成でした。この案件では、過去のトレンドを丁寧に分析し、別チームと密に連携しながら各費用を仔細に精査していきました。自分が作成した資料がベースとなって実際の客先説明に使用された時は、会社に確実に貢献できたという実感が湧き、大きなやりがいを感じました。
一方で、苦労したこともありました。従来の航空管制事業から防衛事業へと業務範囲が拡大した際には、新たな事業特性の理解に時間がかかりました。聞きなれない専門用語や、事業特有の文化を一から学ぶことは好奇心を刺激される反面、相当な努力が必要でした。
こうした経験を通じて、学生時代との大きな変化を実感しています。学生時代は個人プレーが中心でしたが、今では多様な立場の人と目的を共有し、最適な着地点を見つける力が身につきました。特に、事業部や経営層との調整を通じて、相手に伝わる言葉で数字を説明する力が大きく伸びたと感じています。複雑な財務データを、相手の立場や理解レベルに応じて分かりやすく伝える技術は、予算管理の仕事において欠かせないスキルとなっています。
数字を通じて社会の未来を描く、挑戦し続ける人材への期待
今後は、部門横断での予算業務に挑戦したいと考えています。これまで培った分析力を生かしつつ、他部門の視点も取り入れた柔軟な予算管理ができるようになりたいです。単一部門の視点だけでは見えない全体最適を追求し、より戦略的な予算策定に関わっていきたいと思っています。
中長期的には、FP&A業務で得た数字を読む力をもとに、事業の未来を描く仕事がしたいです。単にコストを管理するだけでなく、どんな投資が社会に価値を生むのかを考え、数字を通じて経営に貢献できる存在になりたいと思っています。経営陣の意思決定を支える重要な役割を担い、NECの成長と社会への貢献を数字の面から支えていきたいです。
NECの魅力は、社会インフラのような大きなテーマに、自分の専門性で関われる点だと思います。また職場の雰囲気も和やかで、年次に関係なく意見を言い合える文化があり、手をあげれば様々なことに挑戦させてくれる文化があると思います。この環境だからこそ、私自身も成長し続けることができています。
NECで活躍できるのは、好奇心旺盛に学び続けられる素質を持った人だと思います。技術の発展に伴い、環境の変化に合わせた柔軟な発想が求められます。数字や仕組みに強いだけでなく、物事の本質を深堀できる人ほど、力を発揮できる環境だと感じます。
直接モノ・コトを作らなくても、経営を支えることが未来のインフラを形づくることにつながります。地道な作業の中にもやりがいを見出せる人、特に、自分の仕事が社会を動かすことにワクワクできる人に来てほしいです。一緒に、数字を通じて社会の未来を描いていきましょう。
※記載内容は2025年12月時点のものです