ネットワークSIサービス統括部に所属するHana K.。1億円規模のリプレース案件のプロジェクトマネジメントに携わっています。「周りの人を頼ることができるようになった」と語るHana K.が、学生時代の経験から現在の仕事のやりがいまでを振り返ります。
飲食店での提案力とIT業界への憧れが導いた就職活動
学生時代、私が最も力を注いだのは飲食店でのアルバイトでした。単純に接客をこなすだけではなく、売上目標達成や新人教育の施策を店長に提案し、実際に実施する機会をいただけたことは、今振り返ってもとても貴重な経験だったと感じています。一般的なアルバイトの枠を超えて、お店の運営に関わらせてもらえたことで、課題を発見し解決策を考える力や、人に何かを伝える力を身につけることができました。
こうした経験を通じて培った問題解決への姿勢が、就職活動における企業選びにも大きく影響しました。私はIT業界、特にシステムエンジニアという職種に興味を持っていましたが、それ以上に重視していたのが「社員の人柄」でした。技術力や会社の規模も大切ですが、一緒に働く人たちがどんな人なのか、困った時に気軽に相談できる環境があるのかということを最も重要な軸として企業を探していました。
NECについて、入社前に抱いていたイメージは非常にポジティブなものでした。まず「ホワイト企業」という印象が強く、社員の人柄が良いということも評判として聞いていました。また、悩みを相談しやすい雰囲気があることや、福利厚生が充実していることも魅力的に感じていました。これらの要素は、長く働き続けていく上で欠かせない条件だと考えていたからです。
最終的に入社を決めた決め手は、インターンシップでの体験でした。実際に社員の方々と接する中で、事前に抱いていた「人柄の良さ」というイメージが確信に変わりました。そして何より印象的だったのが、インターン後のフォローの手厚さです。参加して終わりではなく、その後も継続的にコミュニケーションを取ってくださり、この会社で働きたいという気持ちが一層強くなりました。
入社後の研修、実務から見えた現実とのギャップ
入社後は、マナー研修から始まり、IT基礎研修、そしてSI研修と段階的に進んでいきました。これらの研修を通じて、社会人としての基礎から技術的な知識まで幅広く学ぶことができました。特に、学生時代とは全く異なる環境に身を置く中で、これから始まる仕事への期待と不安が入り混じっていたことを覚えています。
研修を終えて実際の業務に携わるようになると、学生時代に描いていた理想と現実との間にいくつものギャップがあることに気づかされました。最初の驚きは、対お客様の業務ということもあり、なかなか自分のペースで仕事を進められないということでした。学生時代は自分のスケジュールで物事を進めることができましたが、お客様の都合や要望に合わせて柔軟に対応する必要があり、時には予定していた作業を急遽変更することもありました。
次に驚いたのは、関係者の多さでした。お客様はもちろん、営業担当者、チームメンバー、製品部門の方々、そしてグループ会社の皆さんなど、想像していた以上に多くの人たちと連携を取りながら仕事を進めていく必要がありました。それぞれの立場や役割を理解し、適切なコミュニケーションを図ることの重要性を痛感しました。
最も衝撃的だったのは、プロジェクトマネジメント業務を行うには、想像以上に高い技術力が求められるということでした。技術的な知識が不足していると、お客様やグループ会社の方々との会話についていけない場面が多々あり、自分の未熟さを思い知らされることもありました。これらのギャップは決して簡単に乗り越えられるものではありませんでしたが、それぞれが今後の成長につながる貴重な気づきとなったのです。
プロジェクトマネジメントの現場で学んだ成長と挫折の日々

現在私が所属しているのは、ネットワークSIサービス統括部です。この部署では、SIモデル化の推進と、若手社員のプロジェクトマネジメント力・技術力向上という重要なミッションを担っています。私自身は、1億円規模のリプレース案件の提案におけるプロジェクトマネジメントや、データセンター構築案件のプロジェクトマネジメント補佐として、日々大きな責任を感じながら業務に取り組んでいます。
この仕事を通じて最も印象に残っているのは、同じユーザーで2案件を連続して担当した経験です。1案件目では、私がまだ1年目だったこともあり、経験したことがない工程の工数を見積もることに本当に苦労しました。何が分からないのかも分からない状態で、手探りで進めていく日々でした。しかし、2案件目では1案件目での貴重な経験があったおかげで、その工程にどのくらい工数がかかるのか、自分がどのくらい工数があれば余裕をもって動けるのかが把握できるようになっていました。結果として、自分でより精度の高い工数見積もりができるようになり、この成長を実感できたときは本当にやりがいを感じました。
一方で、失敗や苦労も数多く経験しました。特に印象的だったのは、経験のない仕事について先輩に質問する際の失敗です。何が分からないのか整理できていない状態で質問してしまい、相手を困らせてしまうことがありました。この経験から、「ここまではわかっていて、ここからが分からない」というように、自分の理解度をきちんと整理してから質問することの重要性を学びました。これは自分にとっても相手にとっても、より効率的で建設的なコミュニケーションにつながる大切なスキルだと実感しています。
学生時代と比べて最も成長したと感じるのは、周りの人を頼ることができるようになったことです。学生時代の私は頼ることが苦手で、一人でも何とかなることが多かったのですが、社会人の業務は一人では絶対に完遂できません。この現実に直面したとき、周りの人を頼りながら仕事を進めることの重要性を痛感しました。今では、適切なタイミングで適切な人に協力を求められるようになり、チーム全体として成果を上げることができるようになったと感じています。
向上心を持つ仲間と共に、技術の枠を超えた成長を目指して

今後挑戦したいことを考えると、まず短期的には若手のサポートに力を入れていきたいと思っています。自分がこれまで経験してきたことを活かして、新しく入ってくるメンバーが早く成長できるような環境づくりに貢献したいです。同時に、技術面では CCNP や AWS SAA の資格取得も目標として掲げています。これらの資格を通じて、自分の専門性をさらに深めていきたいと考えています。
中長期的な視点で見ると、ネットワーク以外の分野、特にクラウドや AI などのプロジェクトマネジメントもできるようになりたいという目標があります。今の時代、技術は日々進歩していますし、一つの分野に留まらず幅広い知識と経験を持つことが重要だと感じているからです。ネットワークで培った基盤をベースに、新しい技術領域でもプロジェクトを牽引できる人材になりたいと思っています。
学生の皆さんには、NECの魅力として、手を挙げればさまざまなことを経験できる環境があることをお伝えしたいです。上流から下流まで幅広く携わることができますし、研修制度も充実していて、資格試験のバウチャー付きの研修なども用意されています。このような環境で活躍できるのは、お客様第一で動ける人、向上心のある人、そして相手の理解度に合わせた説明ができる人だと思います。
特に、向上心があり能動的に行動できる人と、今後一緒に働きたいです。技術の世界は変化が激しいですが、そうした環境を楽しみながら、共に成長していける仲間と出会えることを期待しています。NECをより良い会社にするべく、新しいメンバーには、自分から積極的に学び、挑戦する姿勢を持ってほしいです。
※記載内容は2025年12月時点のものです