大学時代にドローンの自動操縦研究に没頭していたChiaki S.。現在はライフラインシステム統括部でプロジェクトマネージャーとして活躍し、「生成AIリーダー」と呼ばれています。「自分にできることは何だろう」と考え抜いた経験を振り返ります。
ドローン研究から始まった就職活動~大手IT企業への道のり

大学時代、私はドローンの自動操縦に関する研究に没頭していました。当時はまだドローンが一般的ではない時代でしたが、この最新技術に魅力を感じ、プログラミングや3次元経路探索アルゴリズムの習得に励みました。研究への本気度を示すように、ドローンの免許も取得し、理論だけでなく実践的な技術も身につけることができました。この経験が、後の就職活動において大きな武器となったのです。
就職活動では、大学で学んだ情報工学の知識を最大限に活かせる企業を探していました。特に興味を持っていたのは、スマートシティ、3Dモデル、そしてドローンに関わることができる分野でした。自分が心から興味を持てる分野だからこそ、仕事に対するモチベーションを長期間維持できると考えていたのです。この軸がしっかりしていたおかげで、企業選びに迷うことはありませんでした。
NECに対する最初の印象は、正直なところ「有名な大手IT企業」という漠然としたものでした。しかし、就職活動を進める中で、社員の方々の人柄の良さや会社全体の穏やかな社風を肌で感じることができ、また働きやすそうな環境だという確信も徐々に強くなっていきました。CMでもよく見かける企業だったので、内定が決まったときは家族がとても喜んでくれたことも印象に残っています。
最終的な入社の決め手となったのは、夏季インターンシップでの体験でした。実際に職場で働くことで、自分がこの会社で活躍する具体的なイメージを持つことができました。社員の方々の親しみやすさや温かい雰囲気を実感し、さらに会社が幅広いIT分野に取り組んでいる点にも大きな魅力を感じました。ここでなら自分の可能性を最大限に発揮できると確信し、入社を決意したのです。
半年間の研修から実務へ、仲間との連携を学んだ配属初期

入社後は、充実した研修制度に支えられながらスタートを切ることができました。新人研修では、ITの基礎知識から実践的なシステム開発まで、半年間という長期間をかけてじっくりと学ぶことができます。この期間で技術的な土台をしっかりと築くことができ、配属後も業務に関わる研修や興味のある分野を選んで受講できるため、継続的に成長できる環境が整っていることを実感しました。
配属後は技術開発職として、電力会社様向けのスマート保安を実現するための3Dビューワーやシミュレーションの開発に携わることになりました。入社1、2年目という経験の浅い時期でしたが、様々な3Dモデル生成手法を試すなど、新しい技術を積極的に吸収する機会に恵まれました。特に印象的だったのは、特許取得にも挑戦させていただいたことです。新人でありながらも、革新的な取り組みに参加できる環境があることに驚きました。
一方で、入社前に抱いていたイメージと現実には大きなギャップがありました。入社前は与えられた業務を遂行すればいいというイメージを持っていましたが、実際には自分だけで完結できる業務はほぼないということを痛感しました。業務はメンバーや他職種、お客様が連携して進むものであり、困ったときに助け合い、質問できる環境が理想だと今では感じています。このギャップを理解することで、チームワークの重要性を深く学ぶことができました。
プロジェクトマネージャーとして挑む日々と成長の軌跡
現在私が所属しているのは、ライフラインシステム統括部という部署です。ここではデータ利活用でインフラシステムをマネジメントし、DXにより地域グリッドや保全業務の最適化、サステナビリティの実現を目指しています。私自身は、プロジェクトマネージャーとして電力会社様を顧客とするシステム開発のプロジェクトを管理する役割を担っています。具体的には、プロジェクトの進捗管理や障害発生時の対応、お客様対応などが主な業務です。開発出身ということもあり、時には開発の業務も手伝うこともあります。
チームでは僭越ながら「生成AIリーダー」という名前で通っています。普段から新しいものが大好きなので、業務に+αで生成AIを活用して業務効率化や新しい使い方を自主的に試みています。この取り組みが評価され、そう呼ばれるようになりました。
仕事をしていく中で、特に印象に残っているのは、技術開発職からシステムエンジニア職にキャリアチェンジ後に初めてお客様先に常駐した時の経験です。その時、「自分にできることは何だろう」と考え抜いた結果、チームの居心地の良い環境づくりに注力することにしました。積極的なコミュニケーションを心がけ、誰もが質問しやすい雰囲気を作ることで、業務も円滑に進められるようになりました。この経験は私にとって大きな成功体験です。
一方で、苦労したこともあります。論理的に説明することが苦手な私にとって、お客様対応での毎日朝夕の進捗会議は本当に大変でした。でも、様々な想定を考えて徹底的に準備することで、この困難を乗り越えることができました。
学生時代と比べて大きく成長したと感じるのは、責任に対する向き合い方です。学生時代は責任を負うことを避けがちでしたが、今では責任を持つことで業務に達成感を感じられるようになりました。仕事には責任が伴うものだと前向きに捉えられるようになったことが、私にとって最も大きな変化だと思います。
生成AI時代のリーダーシップと学生の皆さんへの熱いメッセージ

短期的な目標として、生成AIをはじめとする最新技術の専門性を身につけ、技術面で頼られる存在になりたいと考えています。将来は後輩に業務を教えられる存在となり、チーム全体の成長にも貢献したいです。これまでは先輩に支えられることが当たり前でしたが、経験を積みながら自分がメンバーをまとめ、成果を最大化するリーダーを目指していきたいと思います。
中長期的には、プロジェクトリーダーとして全体を統括する役割に挑戦してみたいです。技術の進歩が目まぐるしい現代において、単に最新技術を使いこなすだけでなく、チームメンバー一人ひとりの成長を支援し、プロジェクト全体を成功に導けるような存在になりたいと考えています。
学生の皆さんにお伝えしたいのは、当社の働き方の柔軟さです。フレックス制度のおかげでワークライフバランスがとれる環境が整っており、自分のペースで仕事に取り組めるため、時間を有意義に使うことができる点が非常に魅力的です。この環境があるからこそ、私自身も成長に向けた学習時間を確保できていると実感しています。
当社で活躍できるのは、相手の意図をくみ取り、自分の行動や言動に反映させることができる人だと思います。お客様を含め一緒に仕事をする仲間の意図を理解することで、チーム全体が働きやすい環境になると日々実感しています。また、主体性を持っている方にぜひジョインしてもらいたいです。これから生成AIに頼りがちな働き方になると思いますが、その中でもIT企業の社員として、生成AIと自分との間に線を引き、自分の意見に責任を持ち行動できる方と一緒に働きたいと考えています。技術の力を借りながらも、最終的な判断と責任は人間が持つべきだと信じているからです。
※記載内容は2025年12月時点のものです