SIerでの金融アカウント営業を経て2020年に入社したYuki N.。顧客との共創を通じて企画・開発する事業開発職と並行して既存プロダクトの拡販にも携わるかたわら、ERG活動にも参加してきました。メンバーの能力を開花させ組織力を発揮することにやりがいを感じると話すYukiの仕事への想いに迫ります。
顧客との共創による新規ビジネス開発と既存サービス運営を両軸で推進。

私が所属する第一金融ソリューション統括部は金融機関、とくにメガバンクのお客様を担当しています。お客様からのご要望に業務の依頼をいただくほかに新規ビジネス開発も行っているのが特徴で、お客様との共創による新たな事業やプロダクト開発もミッションの1つです。
事業開発に関しては、情報収集して課題を洗い出し、お客様と共にディスカッションしながらユーザー課題の解像度を上げ、サービス化に向けて取り組んでいますが、それと同じボリュームでビジネスマッチングサービス「Biz-Create」の運営・拡販およびサービス向上にも携わっています。
これは、⾦融機関のお客様同⼠がオンライン上で⾃由にビジネスニーズを発信・閲覧したり、サイト上でコミュニケーションを取ったりすることができるというもの。週に1〜2度の定例会を設けてサービスの現状を確認し、新しく追加すべき機能などについて議論しているほか、要件定義から開発に至るプロセスも一貫して担っています。
立ち上げから収益化まで、特定のサービス運営に関わる一連の工程を一気通貫でマネジメントする前例が当社にはありません。そのため、正解がない中、0を1、1を10、そして10を100にする作業を手探りで進めていますが、課題を深掘りしながら丁寧に突き詰めていく過程を経験する機会はそうないこと。自分自身も多くを学んでいると感じていますし、部下と共に徹底的に考え抜く経験を共有できていることに、大きなやりがいを感じています。
チームに関しては、フラットな雰囲気づくりを意識してきました。「こんなことに気づきました」「こんなイベントあるので共有します」と気軽に言い合える雰囲気がある一方、私が気づいたことがあればすぐにフィードバックし、若いメンバーたちが素早く吸収して打ち返してくれるなど、良い刺激があると思っています。
事業開発に挑戦したいと転職。パートナーとの連携によるビジネス戦略で得た手ごたえ。

前職ではアプリケーション開発を得意とするSIerで、金融アカウント営業としてメガバンクを12年ほど担当しました。そこで危機感を持って新たな企画に取り組むお客様の姿を目の当たりにする中、私たち自身も得意領域を広げ、最終的にユーザー部門の支援もさせていただいたことで、多くを学ぶことができたと思っています。
新しいことに取り組んだことでプロダクトの売上が伸びたり、お客様にとっての価値向上につながったりすることに魅力を感じていたため、事業開発に取り組める環境を求めて転職を考えるように。
事業を新しく立ち上げた経験がなく不安はありましたが、オファー面談の後、事業開発に挑戦できるいまの部署を提案され、NECへの入社を決めました。
入社後、最初にアサインされたのが、当時リリースされたばかりの「マルチバンク本人確認プラットフォーム」を拡販するプロジェクトです。個人情報を照会しオンラインでの本人確認に利用するもので、立上げて早々のサービスを拡販しながら品質を向上することがミッションだったので、無理なく取り組むことができました。
同サービスを主幹していたのは別の部署だったため、その部署の朝会にも参加するなど、積極的に部門間連携に努めました。最初に参加したプロジェクトで自分たちだけでは探し切れない情報にリーチできたことや、人脈が広がったことは大きな助けに。とくにその部署には転職者が多く、新しい環境に順応する負担が軽減できたことも大きかったと思います。
また、プロダクトを提案する過程でお客様の課題やニーズを拾って企画側にフィードバックするなど、前職での営業経験が活かせる場面があった一方、新しい気づきもありました。私たちがプロダクトを直接売るより、お客様のグループ会社を経由して売っていただくケースが多かったのですが、それまでパートナーさんと連携して販売に取り組んだ経験がなかったんです。「売ってきてください」とただ伝えても人は動いてくれません。相手を巻き込んでいくことの難しさを知れたことは収穫でした。
プロダクト開発で直面した事業開発の壁。自由度の高い職場環境とERG活動が支えに。

入社して1年半後くらいからプロダクト開発に本格的に携わるようになりました。最初に取り組んだのが、Biz-Createにアドオンする新しいサービスの追加リリース。2カ月先のリリースが決まっていたので、ステークホルダーと調整しながら必死に取り組んだのを覚えています。
リリース後、スピード優先で開発してきたためさまざまな課題への対応に追われましたが、まずは目の前にあるサービスを安定して稼働させることに集中しました。私が仕事を抱えすぎているのを心配して積極的に業務を引き継いでくれるなど、メンバーたちの献身的な協力のおかげで乗り切れたと思っています。
正解が誰にもわからないまま手探りを続けること約1年。現在の方向性が正しいと信じて進むべきか、抜本的に見直すべきかを判断する岐路に立っています。チームを今後どう成長させていくべきか、またチームとして取り組む上でマネージャーとして自分が果たすべき役割を見極めようとしているところです。
プロダクト開発では壁に直面することも多いのですが、自由度の高い働き方ができていることにとても助けられています。リモートか在宅かを好きに選べるNECの環境はとても魅力的です。社を挙げて働き方改革に取り組み、多様な社員がいきいきと働ける職場づくりが進む中、ストレスを感じることなく仕事と向き合うことができています。
一方、ERG活動にも積極的に参加してきました。2022年に発足した約20名の女性社員から構成される「W-Canvas」の活動では、認知度を向上するためにNECのグローバルな組織とのコラボイベントを企画しています。また、ERGは本来、業務外の活動ですが、業務評価の対象としてもらうための働きかけもしているところです。
活動を推進するリーダーのようなポジションを経験したいと思ったことがERG活動への参加理由でしたが、本業であるプロダクト開発と違って、アクションに対してすぐにフィードバックがあることから、手ごたえを感じながら取り組むことができています。
また、自分がこれまで偏った考え方をしていたことに気づかされたり、ダイバーシティ&インクルージョンへの理解が深まったり。ERG活動の運営に携わる中での学びや気づきが多く、とても良い経験をさせてもらっています。
プロダクトベースの事業活動の推進力に。変革する組織に貢献できていることがやりがい。

2023年の4月に管理職に昇格したことで、仕事と向き合う視点が変わりつつあるのを感じています。以前は目の前にある仕事をこなすのに懸命でしたが、メンバーに作業を振り分けて自分の時間をつくれるようになったことで、これまでよりひとつ高い視座からプロジェクトを俯瞰したりプロダクトが置かれてる状況を冷静に把握したりできるようになってきました。
今後は、いま取り組んでいるプロダクトベースの事業活動を全体を見渡すような立場から推進していけるような存在になれたらと考えています。そのためには、プロダクトの企画から運営までを責任を持って担えるメンバーの育成が欠かせません。これまで以上に積極的に気づいたことをフィードバックしながら、成長を支援していきたいですね。
私は若いころから人の長所を見つけるのが得意で、それを伸ばして組織力を高めていくことにモチベーションを感じてきました。管理職になって数カ月で無理なくマネジメントができているのだとしたら、さまざまなマネージャーの動きを意識的に観察してきたからかもしれません。
入社して丸3年が経ちましたが、組織が大きく変わろうとする中で、NECの変革に貢献できるところにやりがいを感じています。働き方の自由度が高いのはすでに話した通りですが、転職者の数が増えているため、新しい職場への適応やコミュニケーションの不安について相談しやすい環境があるのもいまのNECの大きな魅力のひとつ。事業開発の経験がない方の参加もお待ちしています。もちろん、私も喜んで話し相手になりますよ。
※ 記載内容は2023年 7月時点のものです