NEC Orchestrating a brighter world
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正解がないから挑戦できる。変革するNECに飛び込み、HRBPとして広げた可能性

井上 真奈

井上 真奈

2021年6月に日本電気株式会社(以下、NEC)へキャリア入社した井上 真奈。大手外資系IT企業での多様な経験を活かし、現在はデジタルプラットフォームBUグループのHRBPを担当しています。2023年4月にシニアプロフェッショナルに昇格し、プライベートでは3児の母でもある井上が、NECで働く魅力を語ります。

経営と連携した戦略人事により、会社の成長に貢献。仕事も子育ても楽しむことを大切に

私は現在ピープル&カルチャー部門のITサービスHRBP統括部に所属し、デジタルプラットフォームビジネスユニット全体と部門のHRBPを担当しています。BUとしては、関連会社も含めた役員人事・幹部人事を担い、部門としては共通SIサービス事業部門の戦略人事を立案・実行しています。

HRBPという仕事の魅力は、組織の経営陣と密に連携して会社の成長に貢献することです。正解がないからこそ、試行錯誤して価値を生み出していくことが、やりがいにつながっています。

私は仕事をする中で、いつも自分自身に問いかけていることが3つあります。1つめは、自分の価値を発揮して会社に貢献できているか。2つめは、仕事を自らの学びにつなげられているか。そして3つめは、楽しく働いているか、ワクワクしているかということです。

仕事も人間関係も、すべて捉え方次第。ポジティブに考えるだけで、生産性は大きく変わるはずです。「ご機嫌は自分でつくるもの」を大事に、何事も他責ではなく自責で取り組むことを心がけています。

私は3人の子どもの母でもあるので、子どもたちに楽しく働いている姿を見せたいですし、私をはじめみんながいくつものコミュニティに属し、多様な役割を持っていることを知ってほしいと考えています。子どもが生まれてから10年以上、私がいくつもの役割を全速で行き来して悩みながらも楽しんでこられたのは、周りの方の理解やサポートがあるからこそです。

たとえば家族の都合で会議を入れられない時間帯は、共有カレンダーで周知し、限られた時間で集中して生産性高く働くことを意識しています。日頃から同僚とコミュニケーションを取り、1人で抱え込まずチームに協力してもらえる体制を整えること。それが仕事と子育てを両立する上で大切だと感じています。

子育てにおいては、子どもたちが今興味を持っている事や人、流行の情報を必ずキャッチアップすることを大切にしています。一緒に過ごす時間を豊かにするための工夫なのですが、同僚との話題が広がるきっかけにもなっています。

新天地として選んだNEC。キャリア入社ならではの経験や視点が尊重される環境で活躍

私は2003年に大手外資系IT企業へ新卒入社し、社内SEとしてキャリアをスタートしました。大学院では人間発達科学を専攻していたため、SEをしながらも人材育成に携わりたいという想いがありました。

その想いを抱き続け、4年後には全社の技術系社員育成プログラムの企画・実践を担当。さらに人材を通じて会社のプレゼンスを高めるために、最新の技術動向を伝えるお客様向けの情報誌の編集長を5年にわたり務めました。

これまでのように完成されたITサービスを扱うのではなく、サービスを一から開発し展開する経験も積みたい。そう考え、クラウドビジネスを推進するオファリング・マネージャーや、スキル開発・就労支援を目的としたAI搭載プラットフォームを全国のNPOに展開するリーダーも務めました。

そうした多様な経験を積み、約18年務めた会社を転職しようと考えたのは、組織の体制が大きく変わる分岐点を迎えたからです。どちらにしても環境が変わるなら、元々興味があった人材育成や組織開発にプロフェッショナルとして携わっていきたいと考え、転職活動を始めました。

その中で強く惹かれたのが、NECです。前職と同じ業界だったため、NECがビジネスだけでなくカルチャーも含め、ドラスティックな変革に取り組んでいるのは知っていました。変革の真っただ中に身を投じ、経営やビジネスの知見を人事に活かして貢献したい。そのような想いから、NECを新天地に選びました。2021年6月に入社し、デジタルビジネスプラットフォームユニットのHRBPグループに配属されました。当時はまさに、ジョブ型人材マネジメントへの移行に向けて動き出した時期。各ジョブタイプの責任範囲や必要なスキルと育成を定義するだけでなく、若手社員がより成長実感を得られる組織にするべく、役員を含めたワーキンググループで活発に議論を交わしました。

当初はNECの人事としての観点や実践に対する土地勘がないことに、ビハインドを感じたこともありました。しかし、見方を変えれば知らないことは強みでもあります。変革を推進するには、従来の人事の在り方にとらわれず、新しい価値を生むことが大切だからです。

NECで経験を積んできたメンバーも、キャリア入社ならではの意見を尊重してくれました。One Teamで目的に向かうカルチャーがあり、トップからボトムまで変革の意識が浸透している──そうした環境のおかげで、自分の価値を存分に発揮することができました。

産学連携プロジェクトで発揮した、前職でのスキル。スピード感を持って目的を達成

NECに入社してとくに貢献できたと感じるのは、産学連携DXリーダー人材育成プロジェクトです。次世代のDXリーダー候補となる学生を、大学と企業の枠を外した協働によって育成することが目的でした。

このプロジェクトにアサインされたのは、入社して間もない2021年11月。今までにない産学連携の取り組みに挑戦することだけが決まっていて、あとは真っ白な状態からのスタートでした。IT人材の不足という日本の社会課題に貢献できる──そのことにワクワクしながら、プログラムを企画しました。

プログラムの特長は、大学生や大学院生がNECの実プロジェクトに参画しビジネスに貢献することです。一人ひとりが数カ月間、NECの社員と共に価値の創出に挑戦します。

それは学生の適性に合う進路の選択につながり、早期のキャリア形成と価値創出を可能にする取り組みです。そうした大学のメリットや産学連携の意義を、関係各所に丁寧に説明して回りました。そして4カ月後の3月には、3校と協定書を締結することができたのです。

そこから学生の受け入れ体制やオペレーションの整備を4カ月間で完成させ、8月にはプログラムが始動。企画構想から実現までのスピード感は、NECの「Code of Values」を体現していると評価され、2022年度の「DBPU DX Excellence Award」を受賞しました。

スピード感を発揮できたのは、前職の知見を活かせた面が大いにあります。産学連携のプロジェクトには、数多くのステークホルダーがいました。前職ではエグゼクティブも含め社内外のさまざまなステークホルダーとの協業を経験していたため、要所を的確に押さえられたと思います。

とはいえ、スムーズに進んだことばかりではありません。入社してまだ日が浅かったため、誰が何を知っているかの「Know Who」がわからず苦労したこともあります。それでも周囲の協力を得ながら、チームで同じ目的に向かえたこと、そして正解がないのを前提に、自分たちが作るものを信じて突き進めたこと。それが成功の要因だと思っています。

成果が認められシニアプロフェッショナルに昇格。NECの強みを活かし、人で勝つ組織へ

産学連携プロジェクトは、日本のIT人材育成に寄与するだけでなく、NECにとっても意義のある取り組みです。大学との信頼関係が構築されたことで、「NEC Generative AI Hub」の立ち上げにも賛同していただくなど、新たな可能性が広がっています。

こうした成果が認められ、私は2023年の4月、シニアプロフェッショナルに昇格しました。前職で人材育成に携わった経験があるものの、HRBPとしてのジョブはNECが初めてです。それでも自分の価値を評価してもらえたことに喜びを感じると同時に、ポジションに見合った高いパフォーマンスを発揮しなければならないと、決意を新たにしました。

今後もシニアプロフェッショナルとして経営に貢献するべく、強い組織づくりをめざしていきたいと思います。とくに注力していきたいのが、人で勝つ組織の追求です。経営戦略と連動した戦略人事を立案するには、経営やビジネスに対する理解を一層深めていかなければなりません。組織リーダーとの会話を続け、専門書を読み、社外のHRBPとも情報交換や議論をするなど、自ら学び、組織に還元する努力を続けています。

先日も社外研修に参加し、今後の人事の在り方についてディスカッションしました。その際にキーワードとして上がったのが「自主性」と「主体性」です。それはまさに、私がNECの強みだと感じていたことでした。

ここで言う「自主性」は、決まったことに熱量高く取り組むこと、そして「主体性」は、枠組みがないところから自分の裁量で決めて取り組んでいくことです。NECは、どちらも受け入れてくれる会社であり、とくに「主体性」を認め、評価してくれる風土があると感じます。

そして役職に関わらず、「2025中期経営計画」を意識して仕事に励んでいる社員が多いのも特長です。経営を自分事化した視座の高い発言が多く、会社に誇りを持って働くみんなの姿に私も大いに刺激を受けています。

この前、社外の方から言われてうれしかったのが、「井上さんはNECが好きなんですね」という言葉です。私もしっかりNECの一員になっていると思いました。

そんな自分になれたのは、キャリア入社して間もなくても、活躍するチャンスがあるからです。NECには前職での経験を存分に発揮しながら自らやりがいをつくっていける環境があります。

新しいことに挑戦し、会社と共に自分を成長させていきたい──そうした想いを持つ方が、私と同じようにキャリア入社し、活躍してくださるのを楽しみにしています。

※ 記載内容は2024年7月時点のものです

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