夫の海外転勤でNECを退職し、
リエントリー制度でNECへ再び入社。
実は私は一度、NECを退職して再入社しています。2007年に新卒で入社し、金融や通信のミッションクリティカルなシステムを開発する部門に配属されました。ソリューションコーディネーター(営業職)として大手通信キャリアのお客様を10年弱担当。若いうちから社内外のステークホルダーをとりまとめ、SIを推進していくというポジションを任される中で、充実したキャリアを重ねてきました。2015年には子どもにも恵まれ、産休と育休を1年ほど取得して会社に復帰。
しかし、その半年後、夫の米国シリコンバレー赴任が決まりました。突然のことでしたが、家族で渡米するために退職を決意。上司にその気持ちを伝えたところ、再雇用を前提とした「リエントリー制度(※)」を利用したらどうかとアドバイスをもらいました。可能であれば私自身も戻って来たいという思いもあり、この制度にエントリーをしてNECを退職し、渡米しました。
しかし、最低2年と言われていたシリコンバレー赴任は、夫の仕事の事情で1年で打ち切りに。あわただしく短い期間でしたが、現地で過ごした時間には大いに刺激を受けました。 交通渋滞や家賃高騰など社会問題をテクノロジーで解決するアイデアも続々と生まれていて、あらためてテクノロジーの可能性と面白さを実感。帰国するなら、社会課題の解決を目指すNECで。もう一度仕事がしたいという想いを強くして日本に帰国しました。退職時に相談に乗っていただいた上司に相談をし「リエントリー制度」に応募。面接を経て、NECへの復帰を果たしました。
※リエントリー制度:配偶者の転勤や育児・介護を理由に退職した者を、一定の要件を満たした場合に再雇用する制度
お客様が抱える新たな課題に向き合い、
ともに解決策を編み出していく。
リエントリー制度でNECに再入社する際、以前と同じ部署、同じポジションを希望しました。そして、現在もソリューションコーディネーターとして大手通信キャリアのお客様のコンタクトセンタ ー 案件に携わっています。お客様はいま競争の激しい通信業界の真っただ中にあり、以前と比べてますます高度な提案が求められています。DXによる業務効率化やCX(※)向上など。新たな課題に一緒に向き合い、ソリューションを生み出すことが求められます。難易度が高いけれど、やりがいも大きいと感じています。
最近の実績としては、昨今の新型コロナウイルス感染症の拡大に対応した、在宅でのコンタクトセンターの実現があります。コンタクトセンターは三密になりやすい職場でもあります。そこで、問題解決へ向けて、オペレーターの方々が在宅でも問い合わせの電話やチャットに対応できるシステムをご提案。迅速かつ低コストで立ち上げるため、敢えてクラウドを使うことを提案し、短期間で在宅でのコンタクセンターを実現するシステムを構築しました。
顧客情報を取り扱う上でのリスクもマネジメントした「クラウドコンタクトセンター」は、前例のない取り組みであり、業界全体に及ぼす影響の大きさも実感することができました。お客様のビジネスに貢献しつつ、社会に影響を与えるソリューションを提案する。今後も、そんな仕事に力を注いでいきたいですね。
※CX:Customer Experience。顧客体験もしくは、顧客体験価値を指す。
事業部の文化を変えて、若いメンバーが
新しいことに進んでチャレンジできる環境に。
再入社して2年が経過した2020年。管理職への昇格を果たしました。ブランクのある社員に対しても公平・正当に機会を与えてくれる。そんなカルチャーがNECらしいと感じています。現在はマネージャーとして4人のメンバーを率いていますが、今後はさらに視座を高く持って、事業部全体に影響を与えられるような存在になりたい。歴史と実績がある事業部ですが、過去や現状に満足せず、変化を続けていかなければならないと感じています。
若いメンバーが新しいことに挑戦する時に、すぐに行動に移せるような環境をつくり上げるためにも、保守的な文化はどんどん変えていきたい。若手の声を積極的に拾って上層部に伝えたり、変化を生み出すための取り組みを重ねて、事業部をより良く変えたいと考えています。私自身も、さらにキャリアアップして全社を横断するようなプロジェクトをリードしたり、あるいは海外案件にも挑戦してみたいと思っています。
個人的には 、NEC Wayの“Purpose(存在意義)”に謳われている「公平という社会価値を創造する」という一節がとても気に入っています。人間は生まれながらに平等であるけれども、けっして「公平」ではない。いろいろな国を旅した中で、「公平」ではない環境の中で生きる人々の姿も数多く目にしてきました。ICTは、一人ひとりが公平に生きられる社会をつくる強力な手段です。NECの事業、仕事を通じて本当の意味で公平な社会を実現できればと考えています。