理想のリーダー像を胸に、チームを束ねるプロジェクトリーダー
2022年11月現在、私が所属しているのは、警察・警備第一ソリューション統括部です。“安全・安心で公平・効率な社会の実現に貢献する”というビジョンの実現に向け、国内ソリューション事業の一環として、警察(警察庁、都道府県警察など)の領域を担当し、全国の皆さんの利便性向上に寄与するべく、開発に取り組んでいます。
今携わっているプロジェクトは、もともとあるシステムの老朽化にともなって、新しい技術に対応させたり、法改正にあわせたりして、システムを新しく設計し直して、プログラムの修正を行っています。世の中の変化に合わせて、常にアップデートしていくイメージですね。
プロジェクトを進めていると、多数の課題に直面するケースがあります。そんなときには、すでに起きてしまったことを悔やむより、現在あるいは未来のためにできることにフォーカスして行動することが肝要です。課題の山を目の前にすると、つい後ろ向きになってしまいがちですが、過去に引きずられることなく、前進するための建設的な議論を交わすように心掛けています。
また、プロジェクトを円滑に進めるために、もうひとつ意識していることがあります。うまくチームを束ねてプロジェクトを進めていくには、ただメンバーに指示するだけでなく、リーダーはスピード感を持って行動で示す必要があります。メンバーはリーダーの動きをよく見ているものです。自分がスピーディーに行動すればそれが伝播し、プロジェクトやチーム全体のスピードアップにつながると考えています。
社会貢献ができる仕事を求めてNECへ。新たな視点をもたらす存在となる
私はもともと文系の出身で、新卒入社した会社には営業職として入社をしていました。ところが、エンジニアの人手が足りないということで「SEをやってみないか」と声がかかり、キャリアチェンジをすることになりました。前職の電気機器メーカーでは、金融機関向け業務システムの構築に携わり、プロジェクトマネージャーをしていました。提案、設計、開発、テスト、運用と、上流から下流まですべての工程を経験し、ものづくりの楽しさに目覚めていったんです。
転職活動をはじめたきっかけは、より広い範囲で社会貢献ができる仕事に携わりたいと考えたから。国の基盤を支える社会インフラ事業に強い会社であれば、多くの人が利用するシステム開発に関わり、「自分が国の事業を支えるシステムをつくった」と実感できると思いました。
社会インフラに関わる大手ITベンダーの中でもNECを選んだ理由は、“人”です。外部セミナーなどでNECの社員に会ったとき、皆さん真面目でおとなしそうに見える反面、仕事への熱量がとても高かったんです。「こんな人たちと一緒に仕事がしてみたい」と思ったことが入社の決め手になりました。
入社後のギャップもなく、イメージ通りだったと感じています。入社年次に関係なく、誠実な人ばかり。仕事に対してひたむきで、最後までやり抜こうとする姿勢が共通しています。
キャリア採用で入社した私に期待されているのは、外部を知っている目線ならではの補完をしたり、組織に良い変化を生むきっかけになったりすること。前職時代で培った全体を俯瞰しながら何が起きていて何が問題なのか、ゴールがどこにあるのかなど、全体像を把握するスキルを活かして取り組んでいます。
たとえば、プロジェクトの規模が大きくなると、どうしてもチームとチーム、業務と業務の間に隙間のようなものが生じてしまいます。連携するチーム同士がそれぞれ相手の出方をうかがったり、「向こうがやってくれる」と思い込んでしまったり。その隙間を埋めていくためには、周囲とのコミュニケーションが欠かせません。誰が何をするべきかをきちんと整理した上で道筋を立て、誰もが納得して進められるように調整しています。
課題の本質を見極め、解決へと導くバランサーとして成長し続ける
NECに入社して最初に関わったプロジェクトも、チーム間の調整が重要でした。システムだけでなくハードウェアの開発も同時進行で行っていため、デザイナーをはじめ職種が異なるプロジェクトメンバーが多く参加していたのです。それぞれバックボーンや思想がまるで違うことから、互いの主張が食い違うなど意思の疎通が難しく、苦労したのを覚えています。
たとえば、SEは最初にきちんと設計した上で、その内容に沿って進めたいと考える傾向がありますが、デザイナーにとっては、まずラフをつくり作業を進める過程で徐々に精度をあげていく進め方が一般的です。後者の進め方の場合、途中で変更が入るため手戻りが発生しやすく、たとえ微修正であったとしても、SEにとってはストレスになっていました。
そこで、チーム間でブレストを実施。チームごとに重視する点を共有し、それぞれが自分の領域を守るだけでなく、互いに相手のことを想像しながら歩み寄ることで、相互理解を深めていきました。最終的には、変更による影響を受けにくいところから、SEが開発を進められるように大きく改善できました。
また、別のプロジェクトでは多くの人員がいるにも関わらず、課題解決が進まないことが問題になっていました。原因は、複数のチームが稼働しているからこそ、自チームの担当範囲を超えた活動に踏み込めなかったこと。他チームと連携するアクションに必要以上の時間を要していたことが、進捗が遅延する最大の理由でした。
ビジネスパートナーごとにチームが分かれているため、会社の枠を超えて業務を依頼しなければならないケースでは、NECの社員が介在しなければ、仕事がなかなか思うように動いていきません。そのあたりの交通整理を徹底したことで、期限内に全件をクローズさせることができました。
入社してまだ3年目ですが、実務や研修を通じて大きくスキルアップできたと感じています。SE業界で難関といわれる「プロジェクトマネージャ試験」にも合格するなど、SEとして、プロジェクトマネージャーとして、大きく成長できたと思います。公共機関に関する案件に携わっていることから、自分が手がけた仕事の成果を目にする機会もあり、社会貢献できていることも実感できています。
多様な人材が活躍する企業の中で、自分らしく挑戦し続けたい
NECが掲げる“Code Of Values”にもあるように、「心は情熱的、自らやり遂げるように」という想いで業務に取り組んできました。入社3年目を迎え、大きなプロジェクトを経験するにつれて、一番大事なのは、チームとして成果を出すことだと考えるようになりました。最近は、「組織はオープン、全員が成長できるように」という言葉を大切にしています。
チームで成果を出していくためには、自分自身の成長だけでなく、メンバー全員が成長できる環境が重要だと考えています。管理者の役割は、人を“働かせる”ことではなく、人を“働く気にさせる”こと。メンバーが生き生きと働き、成長できるようなプロジェクト運営を心がけています。
キャリア採用である強みを活かし、NECの色に染まり切ることなく、他社で培った経験を組織に吹き込んでいけるような存在になりたいですね。入社時に抱いていた志や好奇心を忘れず、自分らしく挑戦し続けていきたいと思っています。
最後に、これからNECにキャリア採用での入社を検討されている方の中に伝えたいことがあります。NECにはプロパーが多いことから、社内に馴染めるだろうかと不安がある方も多いかと思いますが、その心配はいりません。入社当時、部門内のキャリア採用は私ひとりでしたが、とても温かく迎えられました。
2021年5月に発表された「2025中期経営計画」で、当社は「人・カルチャーの変革」を重要テーマに掲げ、インクルージョン&ダイバーシティを推進しています。キャリア採用の増加も、ジョブ型人材マネジメントの拡大も、多様な人材が活躍する企業となるための手段のひとつ。安心してジョインしてほしいと思います。