本気で変わろうとしているNECで、
自分の力を試したい。
新卒で入社した大手総合商社には14年間、勤務しました。営業としてキャリアをスタートさせ、自動車部品メーカーや自動車完成車メーカー向けに、生産ラインの機械を販売したり、途上国での石油や天然ガスのプラント事業に営業として関わったりもしました。その後は、事業部の戦略企画部門に異動し、事業部人事を経て、本社のグローバル人事を担当。営業と人事をちょうど7年ずつ経験しました。キャリアを通じた大きな気づきは、企業の抱えるほとんどの問題は、組織と人の問題に帰結しているということ。もともと、物事の本質を突き詰めることが好きな性格も手伝い、人事という仕事に面白味を感じました。
営業か、人事か。今後自分がどういうキャリアを歩むか考えるタイミングで、人事の道を選択。転職を考えているときに、面談の話をいただいた1社がNECでした。面談は思っていたよりもずっとカジュアル。そこで知ったのは、NECの経営陣が、本気で変革にコミットしているという事実でした。さらに、人事改革にも取り組んでいるという意気込みを感じました。
正直、この話にはワクワクしました。NECという歴史も伝統もある会社が、本気で変わろうとしているのですから。強い変革への意思と危機感を持った組織で、自分の力を試したい。何よりも、自分自身の成長につながると思い、入社を決めました。
事業戦略とベクトルを合わせ、
ビジネスユニット初の人事戦略を策定。
入社後は、システムプラットフォームビジネスユニットの人事部に配属。HRビジネスパートナーとして、人と組織の側面から、事業の成長をサポートする役割を担っています。具体的には、入社した2020年にはシステムプラットフォームビジネスユニットとして初となる人事中計を策定しました。
中計を描くうえで最も大切にしたことは、事業戦略に沿った計画にすること。「現場がどういう人材を求めているのか」など、近視眼的に課題だけを捉えて要員計画を立てると、会社として目指す方向と組織の在り方にズレが生じてしまいます。そうならないように各事業部と対話を重ね、どういうことを成し遂げたいのか、ゴールをしっかりと把握。そのゴールに向けた人事戦略を設計しブラッシュアップしていきました。
はじめは私と上長の2名体制で人事中計の策定ミッションに取り組んでいました。しかし、人事の視点だけでは限界があると感じ、途中から事業戦略のメンバーの協力も仰ぎ、1年をかけて完成させました。2000人を超えるビジネスユニットに影響を与える人事戦略を自ら立案。経営陣と近い距離感で意思決定を進める場面では、自分の仕事への期待値の高さを肌で感じることができました。NEC入社1年足らずで、いきなりチャレンジングな仕事に取り組めたと思っています。
同じゴールを目指し、
2000人が自律的に動ける組織を。
人事中計は完成しましたが、実行はまさにこれからが本番。現在は、その計画に沿って組織づくりをすすめているところですが、取り組むべき課題はまだまだ山積みです。
例えば、システムプラットフォームビジネスユニットは、これまでキャリア採用を積極的にやってこなかった組織で、外部から新しい人材を受け入れる文化はまだまだこれからです。しかし、事業戦略を成し遂げる組織にしていくために、今後は様々なバックグラウンドを持った人材の採用獲得が必要です。単純に採用すればいいというわけではなく、採用した人が期待通りに活躍し、組織に定着するには、受け入れる側のマインドセットがとても重要になってくる。どうすれば外部から入ってきた人が活躍しやすい職場になるのか。どうすれば新しく入ってきた知見やノウハウを、うまく組織に取り入れることができるのか。一つずつ解決していく必要があります。
人事中計の目標年度が2025年なので、成果が見えるのはまだ先のことです。それでもこの1年間で、何名かキャリア採用を行い、入社後に活躍いただけけるところまでの実績をつくることができました。自分の描いた戦略が、現場で実行に移され、成果につながり始めている。小さいけれども結果が出ると、本当にうれしい。やりがいを感じますね。課題はまだまだ山積みですが、それは「NECが本気で変わろうしているからこそ」と、前向きにとらえています。ビジネスユニットに所属する約2000名が、同じゴールを目指して自律的に行動できる。そんな組織を実現し、NECの変革を、さらに加速していきたいと思っています。