NEC Orchestrating a brighter world
NEC Orchestrating a brighter world

文系出身、初心者から交通系システム開発で成長した私の軌跡。

文系出身、初心者から交通系システム開発で成長した私の軌跡。

NECのトランスポート・サービスシステム統括部でSEとして働くHana H.。法学部出身でプログラミング初心者だったHana H.が、交通系モバイルICシステム開発で成長を遂げた軌跡を振り返ります。

オーケストラでの経験が育んだチームワークへの想いと企業選び

学生時代に最も力を注いだのは、オーケストラサークルでの活動でした。トランペット演奏者として音楽に向き合うだけでなく、金管・打楽器のリーダーとして演奏指導や演奏会の運営にも携わっていました。特に印象深いのは、コロナ禍で大学の施設が使えなくなった時の経験です。練習場所をどう確保するか、外部施設を借りる費用をどう捻出するか。これらの課題を他のメンバーと頻繁に話し合い、一つずつ解決していく過程で、チームで協力して目標を達成することの素晴らしさを実感しました。この経験が、将来はチームを大切にして働ける環境で仕事をしたいという想いの原点となりました。

就職活動では、二つの明確な軸を持って企業選びを進めました。一つ目は「最新の技術や知識に触れながら成長できる環境」です。法学部で法律を学ぶ中で、単なる知識の吸収ではなく、主体的に新たな技術や知識を探求し、変化を生み出したいという意志が芽生えました。二つ目は「チームを大切にして働ける環境」です。オーケストラサークルでの演奏会運営リーダーとしての経験から、多様なスキルを持つメンバーと協力し合い、一つの目標を達成するプロセスに強いやりがいを感じていたからです。

NECへの入社の決め手となったのは二つの要素でした。まず、ジョブマッチング採用制度です。自分のキャリアビジョンとマッチしている部署にほぼ確実に入ることができるという点が非常に魅力的でした。IT業界において、採用段階で職種が確定する制度は他社にもありましたが、所属部署まで確定する制度は当時NECにしかありませんでした。

そして何より印象的だったのは、面接官の方々の人柄でした。一回目の面接中にパソコンが落ちてしまい、復旧に5分ほどかかるというトラブルが発生しました。大事な場面でのトラブルに焦っている私に、面接官の方々は励ましの言葉をかけてくださり、お忙しい中でも面接時間を延長して最後まで話を聞いてくださいました。この出来事から、一人一人を大事にし、他人のトラブルに手を差し伸べる社風があると強く感じ、この会社で働きたいという気持ちが確固たるものになりました。

3か月の研修を経て見えたシステムエンジニア職の仕事の本当の姿

入社後の研修は、計3か月間にわたって段階的に進められました。4月は基礎研修からスタートし、ビジネスマナーやNECという会社について深く学ぶ機会を得ました。社会人としての第一歩を踏み出すにあたり、企業人としての基本的な心構えや姿勢を身につける大切な時間でした。

5月に入ると職種別研修に移り、システムエンジニア職としての基礎知識を本格的に学び始めました。技術的な知識だけでなく、システム開発の全体像についても理解を深めていきました。そして6月の部門別研修では、複数のプロジェクトを数日ごとに回り、実際の業務を体験するという貴重な経験をしました。この研修を通じて、実際に働く自分をイメージできたと感じています。

しかし、実際に業務に携わる中で、入社前に抱いていたシステムエンジニア職の仕事に対するイメージとのギャップを感じることになりました。若手のうちは自分で手を動かしてプログラミングするような業務が多いと思っていましたが、実際にはプログラミングは長い開発期間のうちのほんの一部に過ぎないことを知りました。

NECでは、エンドユーザが多い大規模なシステム開発を一気通貫で担うプロジェクトも多く、要件定義や設計段階でのドキュメント作成、チーム間の調整業務など、コーディング以外の工程に想像以上に時間を割くことを学びました。特に印象的だったのは、多様なステークホルダーとの協業の重要性に気づいたことです。技術力だけでなく、コミュニケーションスキルの向上が求められることを実感し、システムエンジニア職という職業の奥深さを知ることになりました。

文系出身エンジニアとしての成長と挫折、そして学んだ教訓

現在私は、トランスポート・サービスシステム統括部の交通第二グループでシステムエンジニア職として働いています。「未来のスムーズを創る」というビジョンのもと、大手鉄道会社様を中心とした交通系モバイルICのシステム開発プロジェクトに従事しています。チームメンバーとしての開発業務に加え、来年度のチームリーダー就任に向けて、お客様や社内への報告業務も経験させていただいております。

文系出身でプログラミング初心者だった私にとって、最も印象深い出来事は、初めて単独で担当した機能改修を完遂したことです。プログラミングについては大学時代に少し触れた程度の知識しかなく、不安でいっぱいでした。しかし、先輩から受け継いだ本を読み込み、生成AIも活用しながら基礎知識を補完していきました。特に心がけたのは、チームリーダーや経験豊富なパートナーの方々への積極的な質問です。単に答えを聞くだけでなく、「なぜその実装にするのか」という論理的な背景まで理解することを重視しました。すべての工程で「インプットが何で、どのような思考を経てアウトプットを作成するか」を意識し、開発の流れを体系的に学んでいきました。製造から結合試験まで無事に完遂できた時の達成感は忘れられません。

一方で、大きな失敗も経験しました。類似した複数の機能を同時に開発する際、アウトプットの具体的なイメージを十分に確認せずに全機能分の成果物を作成してしまったのです。結果として、レビューの度に全ての仕様書を修正することになり、スケジュール遅延を引き起こしてしまいました。この経験から学んだのは、段階的アプローチの重要性です。まず1つを完成形まで持っていき、レビューを受けてから残りに着手するという進め方が、結果的に効率的だということを痛感しました。

学生時代と比べて最も成長したと感じるのは、報連相を徹底するようになったことです。自分が上司なら、どのタイミングでどんな情報が欲しいかを常に意識しています。また、作業の目的も大きく変わりました。学生の頃は「完了すること」が目的でしたが、今は「次に同じ作業をする人が困らないこと」を目的としています。トラブルや疑問があった場合は、解決した後に必ず経緯や解決策を文章に残すようにしています。何より、失敗が多くのエンドユーザに影響することを理解し、その分多くの人の便利を支えているというやりがいを感じながら仕事に取り組んでいます。

技術とマネジメントの融合を目指し、社会課題解決に挑む未来への歩み

短期的な目標として、現在携わっているプロジェクトで開発経験を着実に積み重ねていきたいと考えています。特に重要視しているのは、全体を見渡す能力の習得です。単に自チームの担当機能だけでなく、他チームの機能との連携や、全体アーキテクチャへの理解を深めることで、より価値のある貢献ができると信じています。また、来年はチームリーダーとしてチームを率いる立場になるため、チームメンバーの強みを活かしながら、チーム全体の成長を促すことにも挑戦したいです。そのために、後輩やパートナーさんとの関係性をより強固なものにしていくことを心がけています。

中長期的には、もともと技術者として学んできた経験に加え、プロジェクト全体を見る視点やマネジメント能力を養い、プロジェクトをリードできる人材になりたいと考えています。技術力だけでなく、人を動かし、組織を成長させる力を身につけることで、より大きなインパクトを社会に与えられると確信しています。

これから当社を志望する方々には、ぜひ知っていただきたい魅力があります。何といっても、社会基盤に関わるような大規模システムの開発に携われる点です。日本の交通インフラや金融システムを支えるプロジェクトの一員として、社会を支える責任ある仕事に誇りを感じることができます。NECでは単に技術力を駆使するだけでなく、社会課題の解決そのものを使命として活動している点が大きな特徴です。

当社で活躍できるのは、技術革新への強い関心と学び続ける意志がある人だと思います。NECは先端技術を活用した社会課題解決に積極的に取り組んでいるため、技術トレンドに常にアンテナを張り、自発的に学ぶ意欲が不可欠です。また、主体的に動ける人、そして協調性がある人に是非来ていただきたいです。大規模なシステム開発案件が多いため、異なる意見に耳を傾け、チームとして成果を上げられるコミュニケーション能力が求められます。技術への情熱と人への思いやりを持った方と、共に社会をより良くしていきたいと願っています。

※記載内容は2025年12月時点のものです

関連記事はこちら